プロジェクトストーリー01Project Story01
北和建設 建築本部細石 若雄Wakao Hosoishi
ダイワロイネットホテル 支配人近山様Chikayama sama
アイデアと技術が組み合わさって、完成するカタチ。
京都の企業であるからこそ、
京都の魅力が引き出せる
私たち建設会社は、図面をもとに建物をつくっていきます。図面上では見えない部分はヒアリングを通して抽出し、それを形にしていく。そして最後はクライアント様に喜んでいただくことが私たちの使命です。ですので、お客様には建築物への想いや、イメージ、その他様々な要素になり得るものを私たちに共有していただき、それを形にしていければと思います。しかし、実際にオープンしてから予期せぬ問題が発生することもあるので、改善し、次のプロジェクトに活かしていきます。そのような経験を積み重ね、成長していく仕事だと思うのです。今回のホテル運営のようには私たちだけでは至らない部分も多々あるので、お客様にご指導いただきながら共に理想の建築物をつくっていきたいですね。
依頼主と建設会社の想いが重なる
京都の街並みは、古き良き日本の文化である反面、どこも似たような門構えで単調である印象を受けます。もし、この街並みに斬新なアイデアが組み込まれると、より美しい街並みが広がると思うのです。
今回、北和建設様に私たちのアイデアや想いを汲みとってもらい、建設にあたっていただきました。地元・京都に根差した企業様なので、京都の文化も知り尽くしていらっしゃいますし、京都らしさを全面に押し出していただき思い通りの建物になりました。宿泊のお客様からも好評をいただいており、玄関をくぐってドアを開けた瞬間、感動している姿をよく目にします。心から落ち着くことができる隠れ家のような空間を演出してくださり感無量です。
確かに京都の街並みを含め、建築というものはどうしても同じような見た目の物が世に出てしまうので、近山さんの言う「斬新さ」がカギになってくると思います。ほどよく個性を出しながらも、京都の景観を壊してしまわぬよう、綿密な計画のもと話し合いをしながら形にするのです。特に今回は、運転免許更新センターや本願寺文化興隆財団も建物内に入るということを踏まえ、公共施設と民間施設どちら側から見ても違和感のないデザインをすることは難しい課題でした。また、間口が狭く奥行きが長い敷地や地盤の緩さなど、京都でよくみられる土地の性質に合わせ建設にあたることができるのも、京都の土地を熟知している弊社の強みであると自負しています。
協力し合いながら同じ目標を目指し、達成する
事業主様が3社いらっしゃる今回のケース。1社はホテル、1社は京都府、1社は本願寺文化興隆財団。その3社を取りまとめているのがダイワロイヤル様でした。オーナー様が1つの建物に対して3社いるという特殊な条件の中、ダイワロイヤル様が調整役として牽引してくださったことで、円滑にプロジェクトが進み、成功を収めることができました。
現場に出て実際に建築物をつくるのは私たち北和建設ですが、オーナー様をはじめとする事業主様の協力があるからこそプロジェクトは成功します。その成功率を高めるため、お客様の思いを私たち技術者が形にしていけるよう、自ら考えて動くことができる、アイデア溢れる人材を常に求めています。
お客様の喜びのために時間と努力を惜しまず、お客様も自分も納得がいくまで突き詰めてこだわりを持つこと。それが私たちのポリシーであり、この仕事でしか感じることのできないやりがいが生まれる源なのです。
弊社が運営するホテル、中でもビジネスホテルの割合が高いのですが、京都という特殊な土地に関しては、ビジネスマンの他にレジャー目的のお客様、インバウンドなど、様々なニーズに応えられることを目指しています。「ダイワロイネットホテル 京都駅前」は43番目の店舗になるのですが、ダイワロイヤルの中でも質の高いフラッグシップのホテルを目指し、京都らしさや日本らしさを演出するため、様々な箇所に木を使っています。中でもカウンターをすべて木でつくったのは私たちにとっても初めての試みでした。
このホテルのコンセプトは「着物マインド」。ホテル自体が帯を締めてお客様をお迎えするという意味を込めて、西陣織をふんだんに使っています。